(渋谷シネマライズにて 05.09.03 )
久しぶりの邦画なので、タカをくくって軽食をとってから、40分位前に行ったら、席が微妙なところしか空いてなくて焦りました。 後の回は更にすごい行列になっていました。
そうか、土曜日の渋谷だったか・・・
8月の渋谷での「ターネーション」も土曜日だったのにガラガラだったけど・・
「私を迎えに来たのは若くて美しい男。彼は父の恋人だった。」
というキャッチフレーズで、オダギリ・ジョーと柴咲コウ作品とあれば、若い人たちがこんなにも集まるのか!とビックリ!!
《 ここからは、ネタバレも有りますから・・・・ご注意!!》
ま、とにかくこの映画、ほとんど若い観客で満員でしたが、見終わった時は正直言って 「 (-_-)゙ウウム 、それで・・・? 」 と思わず言いたくなりました。
いいたいことはイッパイあるんだろうな・・と思うけど、イッパイ並べておいて解決はない。 いろいろ描いて送り出したから、あとは受け取る側に任せたョという感じでなんとなく心が落ち着かないのです。
ゲイ? 老人ホーム? 親子の葛藤? セックス抜きの愛情か、愛情無しのセックスか?
やっぱり盛り込みすぎなんだろうな・・・今まさに老人問題、親子問題を抱えている人にとっては不完全燃焼なのである。 老人ホームのお洒落な作りと話が甘すぎるというか・・
しかし、まるで今は関係ないと思っている若い人たちに向けた作品としては、作り手があの程度のところでとどめたかったのもわかるような気もする。
ただ、悪くはなかった・・・見終わってすぐというより、後から「 あぁ、あの場面・・」というように、じわっと思えるような作りなのかもしれない。 邦画だとつい辛くなるのかな・・・
場面場面はそれぞれ絵になっている。音楽は・・・踊りの部分以外はもう少し・・・だったけど、あの懐かしい歌が流れた時は思わず足が動いてしまった♪ また会う日まで♪ だモンね(^^ゞ
本当のところ、出演者がとびきり良いこと(好きなタイプだったこと)と、さすがに衣装がお洒落で各場面の色遣いがきれいだったので、さほど不満ではないのです。
土方巽の弟子である田中泯さんの存在感は確かにすごい。
いま一番旬な女優さんの柴咲コウのいつも憤っていて不機嫌にムカツク!と言う顔もインパクトがある。
そして、なんといってもオダギリ・ジョーの静かな美形(彼は嫌いじゃない、と言うよりかなり若手では好きな部類)は良かった。「君のような美青年がいるのなら・・・」 というセリフも彼なら納得できる。彼抜きでは なぜかこんなに清潔感のあるゲイ作品にはならないでしょうと思うぐらいきれいに見えましたょ。 (白にこだわった衣装のおかげでもあるかな)
2005年:日本
監督: 犬童一心
出演: オダギリ・ジョー、柴咲コウ、田中泯、西島英俊